
撮影:古屋均
戦国の世、甲斐の武田信玄、越後の長尾謙信の両氏が覇を競っていた。ときの将軍は両家の和睦を願い、武田家の勝頼と長尾家の八重垣姫の婚約を決めた。
ところがその後、故あって勝頼は切腹。失意の八重垣姫がひたすら菩提を弔っているところに、勝頼と瓜二つの男が使用人として現れる。実は切腹した勝頼は偽物で、この男こそが本物だったのだ。それと知った八重垣姫が勝頼と結ばれるかにみえたちょうどそのとき、父の謙信が勝頼に遠国への使者を命じた。そしてあろうことか勝頼に向けて刺客を放つ。すべてを見抜いた謙信の非情な企てだった。
八重垣姫は、勝頼に身の危険を知らせようとあせり、館の奥庭に祀られた諏訪明神の兜に祈る。すると、明神の使者である狐が姫に乗り移った。姫は不思議な力を得て凍結した諏訪湖を渡り、勝頼のもとへと急ぐのだった。
大阪の飛脚問屋亀屋の忠兵衛は遊女梅川と深い仲となり、通いつめたあげく公金を使い込み、お尋ね者となってしまう。二人は大阪を逃れ、忠兵衛の故郷、大和の新口村まで辿り着くが、村ではすでに噂が広まり、追っ手も迫っていた。そして忠兵衛の父孫右衛門は、息子の身を思いひそかに胸を痛めている。降りしきる雪の中、はからずも二人は父と行き会うが、互いに真情を押し殺し、まともに言葉を交わすこともできない・・・近松門左衛門の名作をもとに後世に改作され、その後繰り返し上演されている人形浄瑠璃の人気作。
「文楽」はユネスコの「無形文化遺産」にも登録された日本を代表する伝統人形芝居。1体の人形を3人で操ることで、感情やしぐさを繊細に表現します。
それに対し「乙女文楽」は、1人の人形遣いによって演じられます。昭和初期に文楽の人形遣い五世桐竹門造によって誕生し、1人で遣うために、人形の仕組みと操り方にさまざまな工夫がなされています。女性ばかりで演じられる華やかな舞台もみどころです。
創始者桐竹門造の直弟子である故・桐竹智恵子に40年以上にわたり教えを受けて、国内はもとより世界各地で公演し、近年は子ども向けの教室の開催など地域に根ざした活動にも力をいれています。また智恵子師亡き後は2010年より文楽の桐竹勘十郎師に指導を仰いでいます。メンバーは人形劇団ひとみ座の女性演技者です。
今回は新しいレパートリー「本朝廿四孝」に挑戦する他、「傾城恋飛脚」は新たな配役により取り組みます。
出演 |
ひとみ座乙女文楽 |
前売 2500円
当日 3000円
*チケットはお電話でお申し込み下さい
現代人形劇センター:TEL 044-777-2228
●主催:(公財)現代人形劇センター
●後援:神奈川県/川崎市/川崎市教育委員会/(公財)川崎市文化財団/(公財)かわさき市民活動センター/(公財)川崎市国際交流協会
(公財)日本伝統文化振興財団
●助成:NHK歳末たすけあい配分金事業
●協力:(特活)市民文化パートナーシップかわさき/森とせせらぎネット/井田中ノ町商栄会/モトスミ・ブレーメン通り商店街振興組合
モトスミ・オズ通り商店街/川崎市民俗芸能保存協会
TEL 044-777-2228
◆住所神奈川県川崎市中原区井田3-10-31 ◆電話
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FAX 044-777-3570 ◆バス・東急東横線「元住吉駅」東口より約10分 ◆タクシー
東急東横線「日吉駅」よりタクシー約10分
◆徒歩
東急東横線「元住吉駅」西口より、徒歩25分
・お車でのご来場はご遠慮ください。 |
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