第11回 乙女文楽

撮影:古屋均

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今年で 11 回目、おなじみの定期公演です。
開幕の「二人三番叟」につづき、乙女文楽ならではの躍動感溢れる「戻り橋」、最後は親子の情をしっとり描いた「傾城恋飛脚」新口村の段と、変化に富んだプログラムをお届けします。

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「二人三番叟」

(ににんさんばそう)

「三番叟」は祝儀や儀礼の曲として古くから各地の人形芝居や神楽、能、歌舞伎などの伝統芸能で重 要な演目として扱われてきた。近世に多くのバリエーションが生まれたが、ここでは性格の異なる2人 の三番叟が登場する。

「増補大江山酒吞童子」戻り橋の段

(ぞうほおおえやましゅてんどうじ もどりばしのだん)  
ときは平安時代。京都一條の戻り橋には夜毎鬼が出ると恐れられていた。ある夜、源頼光の家来、渡辺綱 が戻り橋に差し掛かると、そこに美しい女が佇んでいた。「五条まで行くところ」という女を、綱は送り届け ることにするが、一緒に歩き始めると、なんと川面に映ったその姿は恐ろしい鬼女であった。綱は気付かぬ素振りで、鬼女との虚々実々の駆け引きを繰り広げ、やがて「魔性の者、本性を表せ」と詰め寄って激しい戦いとなるのだった。大江山の鬼退治の伝説で有名な源頼光の家来を主人公として、鬼女との戦いを描い た舞踊劇。美女が一瞬にして鬼女に変わる仕掛けをもつ「ガブ」というカシラや、激しい立ち回りがみどころ。

「傾城恋飛脚」新口村の段

(けいせいこいびきゃく にのくちむらのだん)  
大阪の飛脚問屋亀屋の忠兵衛は遊女梅川と深い仲となり、通いつめたあげく公金を使い込み、お尋ね者と なってしまう。二人は大阪を逃れ、忠兵衛の故郷、大和の新口村までたどりつくが、村にはすでに噂が広まり、追っ手も迫っていた。そして忠兵衛の父孫右衛門は、息子の身を思いひそかに胸を痛めている。降りしきる雪の中、はからずも二人は父と行き会うが、互いに心情を押し殺し、まともに言葉を交わすこともできない。嫁である梅川はその父子に救いの手をさしのべる・・・。近松門左衛門の名作をもとに後世に改作され、その後繰り返し上演されている人形浄瑠璃の名作。

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乙女文楽とは

「文楽」はユネスコの「無形文化遺産」にも登録された日本を代表する伝統人形芝居。1 体の人形を 3 人で操ることで、感情やしぐさを繊細に表現します。
それに対し「乙女文楽」は、1 人の人形遣いによって演じられます。大正末から昭和初期に文楽の人形遣い五世桐竹門造らによって誕生し、1 人で遣うために、人形の仕組みと操り方にさまざまな工夫がなされています。女性ばかりで演じられる華やかな舞台もみどころです。

ひとみ座乙女文楽

創始者桐竹門造の直弟子である故・桐竹智恵子に 1967 年から教えを受け、翌 68 年に初公演。以来 50 余年にわたって、国内はもとより世界各地で公演し、近年は地域に根ざしたさまざまな普及活動にも力をいれています。智恵子師亡き後は2010 年より文楽の桐竹勘十郎師に指導をあおいでいます。メンバーは人形劇団ひとみ座の女性演技者です。
2018 年「川崎市地域文化財」認定。2019 年「松尾芸能賞特別賞」受賞。

 

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出演: 「二人三番叟」

    1月22日
    【11時】 村松有紀、安藤麻衣
    【15時】 日比英理子、田川陽香
    1月23日
    【11時】 日比英理子、田川陽香
    【15時】 村松有紀、安藤麻衣

   「増補大江山酒吞童子」戻り橋の段

    1月22日

    鬼女 山下潤子
    綱 蓬田雅代(11時)、松本幸子(15時)
    1月23日

    鬼女 山下潤子
    綱 松本幸子(11時)、蓬田雅代(15時))


   「傾城恋飛脚」新口村の段
    1月22日

    孫右衛門 松本幸子(11時)、蓬田雅代(15時)
    梅川 亀野直美

    忠兵衛 蓬田雅代(11時)、松本幸子(15時)
    
    1月23日

    孫右衛門 蓬田雅代(11 時)、松本幸子(15 時)
    梅川 亀野直美

    忠兵衛 松本幸子(11 時)、蓬田雅代(15 時)


 

演奏:竹本越孝、鶴澤寛也
  (演奏は傾城恋飛脚のみ)

指導:桐竹智恵子 ◇ 桐竹勘十郎

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2022年1月22日(土)開演:11:00 / 15:00
     1月23日(日)開演:11:00 / 15:00

              開場:開演の30分前

会場:川崎市国際交流センター ホール(川崎市中原区)

 

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料金(全席自由)

前売 3500円

当日 3800円

※当日は開演 1 時間前より入場整理券を配布いたします。

 

第11回 乙女文楽公演


お電話・ファックスでお申し込みはこちらです。

現代人形劇センター:TEL 044-777-2228 FAX 044-777-3570

 

チケットぴあ ≫Tel.0570-02-9999 Pコード509432

イープラス eplus.jp WEB≫ /アプリ Fami ポート)

 

※チケットはモトスミ・ブレーメン通り商店街事務所でも取り扱っております。TEL 044 422 3626
※ひとみ座倶楽部会員の方は料金の優待がございます。(取扱窓口・現代人形劇センターのみ)

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主催:(公財)現代人形劇センター

後援:神奈川県/川崎市/川崎市教育委員会/(公財)川崎市文化財団/(公財)かわさき市民活動センター/(公財)川崎市国際交流協会
  (公財)日本伝統文化振興財団/川崎商工会議所/NPO 法人日本ウニマ(国際人形劇連盟)

協力:森とせせらぎネット/井田中ノ町商栄会/モトスミ・オズ通り商店街/川崎市民俗芸能保存協会/ モトスミ・ブレーメン通り商店街振興組合

助成: 芸術文化振興基金助成事業

お問い合せ

(公財)現代人形劇センター ≫

TEL 044-777-2228

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川崎市国際交流センター ホール

◆住所

神奈川県川崎市中原区木月祇園町 2-2

◆電話

TEL 044-435-7000

◆徒歩

東急東横線・東急目黒線
「元住吉」駅西口下車徒歩 10 分~12 分


・車椅子でのご観劇は、事前にお知らせください。